苦しい時は皆、天に頼ります

南部地区も桜が開花しています。

鮮やかなピンク色の花が青空に映え、とても綺麗です。

 

 

 

 

苦しい時や困った時だけ神仏様に助けを求め祈る「苦しい時の神頼み」

普段から信仰心がない人でも窮地に立たされると神仏様に助けを求めるということわざですが、人間は弱い生き物なので何かに縋りたいと思うのは当然です。

 

 

神仏様に助けを求めるのは、神仏様を信じている証拠。

神仏様の存在を信じているから神仏様に救いを求めるのですね。

 

 

 

 

人は事あるごとに祈っています。

今年一年無事に過ごせます様にとの新年の祈願にはじまり、合格祈願や就職祈願、健康祈願や安産祈願、叶えてほしい願いや夢。

神頼みをした事のない人なんて、この世にいません。

 

神仏様の存在を信じない人であっても、実際には神仏様に頼っています。

神頼みとは人間の持つ本能だと思います。

 

 

 

 

去年1年を振り返ってみると、どれほどのお願いをしてきた事でしょう。

コロナの終息を願ったり、無事に過ごせる様にと祈ったり。

ずっと神頼みばかりだった気がします。

 

 

 

神頼みをするなら大切な事を忘れてはいけません。

大切な事とは、願いを解くという事です。

 

 

 

事あるごとに神仏様にお願いしたのに、願いが叶ったり問題が解決すると神仏様にお願いした事を忘れてしまう。

お願いのしっ放しで「神仏様のお陰様で」との感謝を忘れているのです。

 

 

 

 

願いを立てたら、感謝で願いを解く。

琉球の祈りの中でとても大切な事を教えているのが「フトゥチウガン」です。

 

毎月、旧暦の14日に神棚でその月毎の願いを立て、翌15日に御嶽や拝所に出向き立てた願いを解きます。

神仏様の元に足を運び直接「ありがとう」を伝えるのが「フトゥチウガン」です。

 

 

 

「お願いしたのに解かないといけないよ、お願いのしっ放しは1番ダメ。神仏様にお願いしたら「ありがとう」とお礼を伝えるのはとても大事なこと」

フトゥチウガンの大切さをいつも母は伝えています。

 

 

 

 

沖縄では旧暦の12月24日(新暦2月5日)に一年間の願いを解く「ウガンブトゥチ」があります。

去年一年間に立てた願いを解く日ですが、1年間健康に過ごせた事への感謝を伝える日でもあります。

その日はヒヌカンにお供物をし、1年間の願いを解き感謝を伝えます。

 

 

 

 

お願いばかりであったなと感じたら、感謝で願いを解いてくださいね。

御願行事には決まった日がありますがその日にとらわれず、自身の思う時に思うように感謝を伝えるといいと思います。

感謝の思いは必ず天に届きます。