今帰仁ノロ殿内とは

 

なきじんのろどぅんち

と読みます

今帰仁ノロが住む屋敷のことです

 

ノロ(神女・祝女)

王府から国王の印の押された辞令書をもって任命されました。

 

 

琉球王府の支配下で各地域の祭祀を司る神女・神人(かみんちゅ)

のことで、宗教面と政治面両方で重要な役割を果たした王府に

おける国家公務員の役職名です。

 

 

政治と宗教が一体となっていた琉球王国第二尚氏王統時代

琉球國の王としてもっとも長い期間在位した

尚真王(在位1477-1526)

王権を中央集権的な国家基盤を固めるために組織改革を実施

 

 

琉球地方に古くから伝わる自然崇拝、祖霊信仰の

祭祀を司る神女・ノロたちを組織化して

国家的な祈りの組織を整備し、琉球第二王朝時代が始まります。

 

 

王国内の最高権力者を国王

神女ノロ最高位を聞得大君

 

聞得大君は精神的に国王を支え、国王と王国全土を霊的面で

守護し、安寧を祈る、極めて重要な役割を果たしてきました。

 

 

ノロは琉球王府からの辞令をうけて各地に着任し極めて

政治的な意図のもと年間を通し様々な祈りを捧げました。

 

琉球王国時代
国王より下賜された数々の祭祀祭具宝具のひとつ

勾玉と簪(かんざし)

600年余り前より現在まで代々ノロにより祭祀で使い大切に
守って参りました。現在も今帰仁ノロ殿内で継承保存しています。

 

これまで、

勾玉と簪は写真撮影させていただいておりましたけれども長い歴史の中大切に守り続け心込めて祭祀で祈念してきた祭具です。

大切に守ってきた祭具を撮影されることは心苦しいとの歴代ノロさんのご意向により平時の撮影は控えさせて頂くことになりました。

 

こちらでもスケッチ画にてご紹介します。どうぞご理解くださいますように。

 

簪(かんざし)の長さが19㎝ですから
一般的にイメージされるサイズ感よりも随分と大きいものです。

かんざしの天部の模様(スケッチ画です)

 

今帰仁ノロの管轄

「 今帰仁・親泊・志慶真ムラ 」

 

かつては今帰仁城の城壁外側にあった今帰仁ノロ殿内

政治の流れと共に、今帰仁城がその役割を終えたとき

今帰仁ノロ殿内は現在の位置に移動し、地域の祭祀を

担うようになりました。

 

現在でも世襲制の枠のなかで仲尾次家の長女がノロを

継いで地域の祭祀を執り行っています。

 

 

古代ノロは結婚することを認められていませんでした。

 

 

琉球王国が明治政府によって解体されてからも人々の

心に根付く尊き信仰心が消え去るはずなどありません。

 

 

ノロの祈りも各地域のノロ殿内で守られてきましたが

戦後世の中は大きく流れが変わり、長女であることで

結婚も許されず、子孫を残し育てる選択肢を奪われて

しまうことへの親族の葛藤・・・

 

 

継承、存続させて時代とともに歩み続けることを選び

参拝所を、御嶽を、拝所を、歴代ノロ墓を、按司墓を

老朽化で壊れても修復の補償はありません。

 

それぞれの生活の上に保存修復にかかる費用と時間を

捻出する為に寝食削って東奔西走の日々です。

 

 

農業、漁業を営みながら変わることなく地域の祈りを

守ってきた各行政地区のノロたち・・・

 

21世紀を迎えたいま各地のノロが高齢化などによって

どんどんノロ文化が廃れてきています。

 

沖縄は本島でも離島でも大きな産業がなく若い人達が

働いて生きる為には島を出て行く選択も必要ですから

新たにUターン・Iターンの流れもできつつありますが

若い人たちの県外への流出は選択肢の一つです。

 

ノロの家系も例外ではありません。国家公務員として

全身全霊を祈りに捧げていられた頃と違って

生きるためには糧を得るため働かなくてはなりません。

 

沖縄で唯一、長女が祝女(ノロ)世襲の村
守り続ける沖縄の祈り (沖縄タイムス記事)

 

存続、継承への思い

今帰仁ノロ殿内も存続させるか、10代目で幕を引くか

艱難辛苦に喘ぎながらも継続させられる形を親族一同

模索しつづけてきました。

 

迷いながら心の芯にある思い

 

『 形を変えても存続させたい』

『 神々様の住まう場所は守らなければ 』

 

まだまだ暗中模索のなかではありますが

 

『 一念通天 』

強い信念を持って努力を続ければ必ず成し遂げられる。

 

肝に命じて存続させて参ります。

 

 

ご先祖様が守り続けてきたこの参拝所に住まう神々様

大自然に、拝所(うがんじゅ)

御嶽(うたき)に

住まわれる神々様が安寧に過ごせ光り輝かれるように

 

地域のみなさまの祈り、心の拠り所であることは勿論

お陰さまで全国から参拝にお出でくださるみなさまが

 

心おだやかに

清らかに

粛々と神々様と向き合い

ご自身と向き合うことで

始まる一歩

 

ゆったり満たされてお帰りくださいますように。

心地よく参拝して頂けますように。

 

併設参拝休憩所

・・りゅうがんのき
 ファストカフェ 琉願の木をご用意しております。

暑い中、寒い中、

休憩していただけるように古民家を

家族総出で補修してペンキ塗りした手造り休憩所です。

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おかげ様で揚げたてあげパン
みなさまに大好評です。ありがとうございます。

 

また、沖縄お土産コーナー
龍神さまを感じて頂けるミニ写真展コーナーも好評です。

 

ノロ殿内手作りの直営お守り販売所でもあります。

 

太陽神様の神棚で祈願しご神気の入った手作りお守りです。
ご自身にいま必要だと心惹かれたものを手におとり下さい。

 

お守りを心静かに手に乗せると熱く感じることがあります。
あなた様に必要なお守りです。

すべての物に宿る
・・・『 氣 』が知らせてくれるサイン

なんの変化もないときは、まだ必要ではないときです。

 

お守りなどを購入するときは参考になさってください。

 

R505沿いに『 琉願の木 』はあります。

トイレ休憩や、赤ちゃんのミルク湯にお困りの際にも
どうぞ遠慮なくお声かけくださいますように。

 

バス停からまず。
目に飛び込むのが参拝休憩所

 

『 琉願の木 』
ペパーミントグリーンの扉と白い壁です。

 

その建屋の奥に太陽神様のいらっしゃる今帰仁ノロ殿内

その右手側に

白龍神様の住まう古木『 龍眼の木 』が生きています。

 

どうぞ、神々様への日頃の感謝の思いをお伝えして

 

大いなる神々様の愛の光に包まれ満たされてお帰りください。

 

 

今帰仁ノロ殿内の敷地に生きる『 龍眼の木 』と呼ばれる

樹齢数百年の古木に

太古の昔より生きておられる白龍神様が住まわれています。

 

抱きついたり皮をはいだり根っこを千切ったりしなくとも

 

そばに佇むだけで白龍神様のエネルギーを分けて頂けます。

 

 

どうぞ心を落ち着けて

大きく深くゆっくり呼吸を整え真っ白な心で

神々様にご挨拶なさってください。

 

 

今帰仁ノロ殿内は今帰仁ノロが住む屋敷のことです

 

いま現在も現世ノロが暮らしている民家であり

神々様の住まう参拝所でもあります。

 

神棚の間は開放しておりますが

仲尾次家の親族が暮らすふつうの民家でもありますから

 

ご参拝の際にはどうぞ一声かけていただければ幸いです。

 

 

みなさまにとって

心地良きお参りとなりますように。

 

にふぇ〜で〜びる。

またや〜たい。

 

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今帰仁ノロ殿内

本ノロ:仲尾次ヨシ子 拝