全てが今のために

今日は成人式ですね。

「新成人の皆様、おめでとうございます」

 

今帰仁村は一足早くに成人式が行われ、今帰仁村で初の世界遺産である「今帰仁城址」での成人式。

地元の誇れる場所で成人を迎えたいとの要望で実現しました。

生まれ育った地元を誇りに思う。その思いに同じ村民としてとても嬉しかったです。

 

これからの長い人生。しあわせに向かって羽ばたいてほしいですね。

 

 

昨日は今帰仁で過ごしていました。

庭先の桜の木に桜の花がちらほら。沖縄では1月下旬が桜の時期です。

そろそろ桜も蕾をつける頃でしょうか。

 

ノロ殿内の敷地にある桜の木は何故か、9月頃にも花を咲かせます。

去年の9月も花を咲かせました。

夏に桜が楽しめるという不思議です。

 

龍眼の木の周りを掃除していたら大きな一枚石が目に飛び込んできました。

幼い頃から龍眼の木の後ろにありました。その石の上でおままごとをして遊んでいました。

今まで気にしてなかったから目につかなかったのかもしれませんが。

昨日久しぶりに大きな石が目につき、何となく存在が気になりました。

 

ベンチでお喋りをしながら両親に石の事を聞いたら

「昔からあるけど何故そこにあるのか分からない。もしかしたら「ひんぷん」じゃないかね。

昔はそこに防空壕があったと聞いたことがあるから「ひんぷん」かもしれないよ」と。

 

 

ひんぷんとは門と母屋との間にある目隠しで、琉球建築の民家における典型的な様式です。

今でも田舎にはひんぷんがある家が多いです。

外から家の中が見えない様にする為の目隠しですが、魔除けの意味もあります。

 

 

ひんぷんは門と家の間に立てられているものですが、門とは関係のない龍眼の木の後ろ側にあり地面に横になっています。

ひんぷんであれば何故、門ではない場所にあるのかなと両親と話をしていて気づきました。

 

 

ご先祖様は龍眼の木が御神木であり白龍神様が宿っていると感じていて、ひんぷんを立て外から龍眼の木を守っていたのかもしれません。

また、龍眼の木の後ろに防空壕を作り家族を守っていたのは、この場所なら龍眼の木や神々様が家族を守って下さると信じていたのでしょう。

久し振りに石を見ていろんな想いを感じたのは、この場所が大切な場所だとご先祖様が伝えていたのかもしれません。

 

 

ノロ殿内が今帰仁城址から今の場所に降りて来た時、そこは木々に囲まれた場所でした。

家を建てる為木々を伐採したそうですが、何故か龍眼の木だけは残したそうです。

 

 

全てが今に繋がっている。

未来の子孫のために、未来の人々のために。

ご先祖様は未来を見通していたのかもしれませんね。

 

 

龍眼の木や家族を守ってくれた尊い石

沢山の方々が龍眼の木に逢いに来る日がいつかおとずれると、その時を待ちわびながら龍眼の木や家族をずっと守っていてくれたのですね。