「ノロ」と「ユタ」の違いは何度もお伝えしているので違いを知ってもらえる様になってきました。
何故、違いを伝え続けているのかというと。
沖縄ではユタが有名であり「ユタ」という言葉は全国区ですが、「ノロ」を知っている人は琉球の歴史に興味のある人ぐらいで。
ノロの存在はほとんど知られていませんでした。
そのせいか「ノロ」と「ユタ」を同じだと勘違いしている人々が多く、ノロ殿内に判断を求め訪ねて来るようになりました。
遠くまでノロを頼りに訪ねて来た方々の力になる事が出来ず申し訳なく思っていました。
それからブログでは何度も違いを説明させて頂いてます。
以前よりは「ノロ」「ユタ」の違いは分かってもらえるようになったのですが「神人(カミンチュ)」はどういう存在なのか。
疑問を持つ人がでてきました。
神人とは日本(琉球を含む)の神職です。
神職とは「神道、神社において神に奉仕し祭祀や社務を行うもの」です
「カミンチュ」とは琉球の信仰での神職者の通称です。
神人の中でも上の位は「ノロ(祝女)」と呼ばれていました。
ノロは「祝女」という当て字で表現されています。
「祝」は男の巫を意味する文字
ノロは本土でいう巫女よりも男性神職に近い為、男の巫を表す「祝」という字が当て字として使われました。
ノロは女性の祈り人ですが巫女というより、男性神職に近い存在だったのです。
琉球王国時代、神と交信し神を憑依させる事が出来るのは女性に限定されていた為、神官であるノロは女性でした。
ノロとは神道の巫女ではなく祭司そのものでした。
琉球のカミンチュとはノロとノロのお供である「供のカネ」の呼び名です。
ノロ制度が廃止になりノロが途絶えている地域が多いですが、今でも地域から選ばれた女性が祭祀を執り行っています。
カミンチュは住んでいる地域の御嶽や拝所で祭祀を務める事がお役目です。
カミンチュが個人の判断や鑑定をする事はありません。
個人の判断や鑑定をするのはユタの役目です。
沖縄といえばユタ文化と言われるほどユタが有名でしたが、琉球の歴史に興味を持つ方が増えノロの存在も知って頂けるようになりましたが
まだまだ役目の違いを知らない人が多いのが現状です。