明日は旧暦5月4日。
「ユッカヌヒー(4日の日)」と呼び、海の神様へ豊漁祈願の日です。
漁港や漁村地域で盛んな行事で、その日はハーリー大会が行われます。
「昔は子供にオモチャをあげていたよ」と母が話していました。
ハーリー会場の漁港のまわりには玩具市が開かれ、ハーリーを応援しながら子供達はこの市で遊びまわったそう。
戦前の沖縄ではこの日、子供の成長を願ってオモチャを買ってあげる慣わしがあったそうで、子供達にとっては年に一回オモチャが貰えて嬉しい「子供の日」でもあったそうです。
家庭では子供の健やかな成長をご先祖様に報告し、これからも見守って下さいとぽーぽーやちんびん(沖縄の郷土菓子)をお供えし祈願していました。
子供の好きなお菓子をお供えし、子供の健やかな成長を祈っていたのですね。
翌旧暦5日は「グングワッチグニチ(5月5日)」邪気払いの日です。
家族の健康祈願、邪気払いを行う行事です。
カーウガミとも言われ地域のウブガーで祈願します。
ウブガーとは各地域にある湧き水の出る川で、貴重な生活用水になっていました。その日はノロとして地域の祭祀もウブガーで執り行いますが、個人でウブガーに参拝に来る方々もとても多いです。
湧き水のお陰でこの地で生活が出来たことへの感謝の祈りを捧げているのです。
地域の人にとってもとても大切な行事です。
お供え物は「あまがし」
あまがしとは小豆を砂糖で煮たもので沖縄風ぜんざいです。
「邪気」を蹴散らしてくれる神様にあまがしをお供えしウートートーします。
あまがしは昔から子供の好きなおやつでもあり、それと同時に邪気を払う食べ物とされてきました。特に「小豆」で、その赤い色も含めて邪気を払うとされています。
今でも沖縄で人気のデザートのひとつです。
沖縄には古くから拝み行事が沢山あります。
拝みひとつひとつに大切な意味があり、先人達の想いが込められています。
そのひとつひとつが家族を思う、人々を思う拝祈りであり。神々様ご先祖様に感謝を伝える想いのこもった祈りでもあるのです。
今でも続く古き良き御願の数々。
先人達の想いの込められた祈り。
先人達の想いを受け継ぎ、後世まで残していきたいですね。