旧暦2月は屋敷の神々様に感謝を伝える「屋敷拝み」です

旧暦の2月は「ヤシチヌウガン」が行われます。

ヤシチヌウガンは旧暦2月、8月、12月に行われます。8月のみという地域もあります。

 

ヤシチヌウガンとは屋敷の拝みです。

土地は神様からの借りものです。

神様の土地に住まわせて頂いている事、家を守って下さる神々様へ感謝の拝みです。

 

 

日頃は火ヌ神様を拝んでいますが、年に3回屋敷に住まう神々様を回って拝むのが屋敷の拝みです。

屋敷には四隅の神様、門の神様、トイレの神様、中陣の神様が住んでいると言われています。

家を守って下さる神々様へ日頃の感謝を伝えます。

 

 

以前、屋敷拝みの講習会をしましたが皆さま熱心に話を聞いていました。

自分の住んでいる家を守って下さる神々様に感謝を伝えたいという思いが伝わってきました。

 

 

皆さん気にかけていたのが「間違った拝み方をしたらどうしよう」というものでした。

お供え物は何を準備して、どこに何を置いて、どんな方法で拝む。形式通りにしないといけないのではと心配している方がとても多かったです。

 

それだけ神々様を重んじているのですね。

 

 

屋敷拝みの方法は人それぞれで、地域によっても違います。

昔から伝わる方法はありますが、拝みの形式にとらわれる必要はありません。

 

 

ノロの屋敷拝みの作法をお伝えしたのは拝みの方法を教える事が目的ではなく、拝みは自分で出来るものだと知って欲しかったからです。

どんなお供え物をしても、どんな方法で拝んでも間違いなどありません。

何故なら祈りは真心だからです。

真心を込めて祈る、それが真の祈りです。

 

 

 

屋敷拝みは自分で出来るものだとは思わなかったと話している人が多かったです。

以前は私もそう思っていました。

ある方より「自分の家の土地の神様に感謝を伝えるのが住んでいる人でなくて、いったい誰が感謝を伝えるの」と言われハッとしました。

当たり前の事に気付かずにいたのです。

誰の祈りが神々様の喜びに繋がるか。考えたら分かることですね。

 

 

屋敷拝みの日も決まっていますが日頃から神様の土地に住まわせてもらっているという感謝の気持ちを常に持っている事が1番大切ですね。

日々、感謝です。