事実は小説よりも奇なり

NHK「日本の世界遺産」のDVDが届いたので早速視聴しました。

首里城をはじめ、斎場御嶽、中城城址と共に、今帰仁城跡とノロの祈りが取り上げられていました。

在りし日の朱色の首里城が青い空に鮮やかに映え、とても美しい映像でした。

 

 

 

 

今帰仁城跡の中にある御嶽と神アサギでの祭祀の様子。

勾玉、かんざしの映像が流れていました。

ノロと琉球の祈りを世界中に発信出来たことは、とても光栄なことです。

琉球國時代から変わることなく受け継がれている祈り。

神の島としての本来の姿を伝えることが出来たと思います。

 

 

 

 

TBSの世界遺産同様、今回の世界遺産も一枚の新聞記事がご縁を結んでくれました。

ノロとして現在も祭祀を執り行っているという新聞記事を見たテレビ局の方がノロに興味を持ってくださり、沖縄の貴重な世界遺産の中でノロを紹介する事になりました。

新聞記事のお陰で結ばれたご縁です。

 

 

 

 

母が新聞に取り上げられた経緯は以前のブログでも紹介しましたが、とても不思議なものでした。

1963年9月14日「沖縄の女」と言うタイトルで、ノロとしてまつおばぁが新聞に取り上げられました。

神棚の前で正座するまつおばぁは凛としてとても綺麗でした。

父が当時の新聞の切り抜きをアルバムに挟み保管していました。

 

 

 

 

ノロ殿内の存続を模索していた8年前の2013年9月。

旧暦8月10日の「大拝み」の祭祀を終え、ノロ殿内で家族で団欒していた時のこと。

父親が持ち出してきた古いアルバムからヒラッと現れたのが、まつおばぁが取り上げられた新聞の切り抜きでした。

 

 

 

 

懐かしいまつおばぁの姿にみんなで感動していたら。

ふと、新聞の日付が目に入り。

「あれ今日9月14日じゃない?新聞の日付と一緒なんだけど」

新聞の日付と今日が同じ日だと気づき驚きました。

偶然にしても凄すぎです。

 

 

 

「ちょっと待って。1963年ってちょうど50年前じゃない?」

 

 

 

まつおばぁが新聞に取り上げられたのが1963年9月14日。

新聞の切り抜きを見つけた日が2013年9月14日。

まつおばぁの記事が出た日のちょうど50年後に、新聞の切り抜きを見つけたのです。しかもその日は今帰仁城跡で1番大きな拝み「大拝み」の日でした。

 

 

 

まさかの50年後です。

あまりの偶然な出来事に、驚きと喜びで大盛り上がり。

存続を模索している私達をまつおばぁが応援しているのだと確信しました。

 

新聞記事を見つけたのは、偶然ではなく必然だったのですね。

 

 

 

 

まつおばぁの新聞記事を見つけた事がきっかけとなり、3年後に母親がノロとして新聞に取り上げられる事になりました。

新聞記事を見つけなければ母が新聞に取り上げられることはなく、世界遺産とのご縁もありませんでした。

日本をはじめ世界にノロを知ってもらえる大きなチャンスはなかったのです。

 

 

 

 

 

「事実は小説よりも奇なり」

空想よりも実際に起こった出来事の方が不思議。

お天道様は見ているのです。