昨日は旧暦5月15日。
1日、15日のヒヌカン拝みとクバの御嶽での祭祀がありました。
クバの御嶽は琉球開闢七御嶽のひとつ。
山全体が御嶽となっており、沖縄の中で最大の大きさの御嶽です。
祖母の時代までノロをはじめお供のカミンチュ、村の人々で祭祀を行っていました。
大庭(ウミャー)を埋め尽くすほどの人が拝みに参加していました。
クバの御嶽のウミャーには三段の座が設けられていて上の座は神人代表(ノロ、トモノカネ)中の座はカミンチュ、下の座が一般女性。
その後ろに男性です。
当時の貴重な写真です。
写真は中の座にカミンチュ、下の座に一般の女性、後ろにスーツ姿の男性並んでいます。写真には写っていませんが上の座にノロとトモノカネが座っています。
御嶽は男子禁制だったので拝みに参加する男性は1番後ろで手を合わせていました。
ウミャーの側から御嶽に上がる道があり、そこはカミンチュしか上がってはいけません。
今ではロープがあり登りやすくなっていますが、それでも登るには苦労します。
45年前のクバの御嶽での祭祀の様子を収めたビデオが見つかり、その当時の祭祀の様子を映像で見る事ができました。
足元は島ぞうりに裾の長い神衣装を着たまま、神衣装の裾を持ち上げスイスイと山を登って行くおばぁとトモノカネの姿に感動しました。
私たちはロープを頼りに登るのがやっとでした。
映像に映るまつおばぁは60代。凄すぎます。
クバの御嶽での祭祀「大御願(ウプウガン)」は航海安全、五穀豊穣、子孫繁栄を祈願します。
個人の願いではなく、全ての民の為の祈願です。
クバの御嶽にはカミンチュしか座れない場所があり、カミンチュしか登ってはいけないイビがあります。
地元の人々がどれほど大事に守ってきた御嶽であったのか。映像を通して伝わってきました。
数々の御嶽は観光地化され、御嶽本来の姿を知ることが難しくなった今。
御嶽本来の姿を知ることは、神仏様が何を望んでいるのかを知ることに繋がります。
御嶽本来の姿を知った上で足を運ぶことが望ましいと思います。