琉球の祈りは、感謝の祈り

琉球の祈り、ノロの存在を歴史に埋もれさせたくないと思う様になったのは10年くらい前からでした。

何故か急にそう思う様になり、そこから歴史についてや祈りについて探求してきました。

 

 

ノロ殿内では琉球の祈りを受け継ぎ、現在も祭祀を執り行っています。

年に数十回ある祭祀については祖母の祈る姿を見て育ってきたので知っていますが、詳細については母から話を聞いて初めて知った事が沢山あります。

 

母は祖母の祈りを見て学びノロを受け継いできたのですが「この場所を〇〇と呼んでいたのは何故なのか」など今になって祖母に聞いておけば良かったと思う事が多くありとても残念に思っています。

祈りに関わらず古き良き風習など後世に残したいと望むものは、先輩方に聞いておくべきだと感じています。

 

 

 

旧暦の15日に御嶽でフトゥチウガンを執り行っていますが、その前日の14日にノロ殿内の神棚でタティウガンをしていた事も最近母に聞いて知りました。

母がひとりでタティウガンを執り行っていたので、私達は知る由もありませんでした。

 

 

入れるエネルギー、解くエネルギーは右回り左回りに流れていて龍眼の木と同じエネルギーだねと話しているとふと母が「ノロの祈りも祈願したら解いているんだよ」と話すのを聞き、その時初めて祈りを立てたら、翌日に解いている事を知りました。

龍眼の木の周りを右回り左回りにエネルギーが流れているのを知ったお陰で、琉球の祈りの本質を知ることが出来ました。

龍眼の木が気づかせてくれたのですね。

 

 

 

母にとっては何十年も続けている祈りなので、教える事だとは思わなかった様です。

龍眼の木のエネルギーに気づかなかったら、琉球の祈りの本質に気づく事は出来ませんでした。

 

 

 

あの日以来、少しでも疑問があると母に尋ねています。

当たり前だと思っている中にとても重要な事が隠れている場合もあるので、何事でも疑問に感じたら聞いてみることは大事ですね。

 

 

 

旧暦8月に入ると大拝み(うふうがみ)という、ノロの祭祀の中で大きな拝みがあります。

大拝みは今帰仁城址に勾玉かんざしが上がり、全ての祈願の感謝を伝える拝みです。

これまでの全ての祈願の感謝を伝える為に、神々様の元に足を運びます。

昔は県内中から各門中で大拝みに参加していたそうです。

「大拝み」という名がついている事からも、琉球の祈りは神々様に感謝する事をとても重んじていたのだと分かります。

 

 

 

沖縄の全ての御嶽はノロが祭祀を執り行っていた場所です。

感謝の祈りを捧げる場所が御嶽です。

御嶽に足を運ぶ際には感謝の祈りを捧げると、神々様もノロさんも嬉しいと思います。