古代、琉球の人々は遥か遠い東の海の彼方に神様の世界があると信じていました。
そこは豊穣や生命の源であり、神界でもありました。
神様と人間が共に暮らす楽園が「ニライカナイ」でした。
琉球の人にとって神様は遠くにいる存在ではなく、とても人間に近い存在だったのです。
魂は神様の元に還って行くと信じていた先人達は、神様を重んじ神様に恥じない生き方をしていたと思います。
琉球から続く祈りの数々が神様に感謝を伝える祈りであることからも、先人達の神様に対する想いが伝わってきます。
私もあの世と神様の世界は近くにあると思っています。
あの世に還ったご先祖様は神様と共に子孫を見守り、子孫が困っているとすぐ側にいる神様に力を貸してほしいとお願いしていると思います。
数十年前ノロ殿内から祭具の勾玉かんざしが盗まれた時、おばぁはずっと祈り続けていました。おばぁの祈りを受け取ったご先祖様は、神様に力を貸して欲しいとお願いしたと思います。
祈りが届いたお陰で、無事勾玉かんざしは返ってきたのです。
祭具が返ってきて欲しいという想いがあの世とこの世でひとつだったから、奇跡が起きたのですね。
これまでに体験した奇跡の数々は、神仏様ご先祖様が手を差し伸べてくれたお陰。
ご先祖様が神様へ繋いでくれ、神様は力を貸してくれたのです。
あの世とこの世の想いがひとつになった時、奇跡は起こります。