今日は旧暦11月1日。
ヒヌカンのウートートーの日です。
ヒヌカンは家庭の守護神として沖縄では古くから信仰されています。
台所の一角に香炉、水、塩、生花を祀り旧暦の1日、15日に家庭の主婦が祭祀を行なっています。
家庭を持つとヒヌカンを仕立てる人が多いです。
旦那さん側の実家のヒヌカンから灰を分けてもらい、新たにヒヌカンを仕立てます。
長男は実家のヒヌカンを受け継ぎ、次男からは灰分けをして新たにヒヌカンを仕立てるというのが昔からの習わしです。
昔は灰分けをしてヒヌカンを仕立てるのが当たり前でしたが、最近は新たにヒヌカンを仕立てるときは灰分けをしてはいけないと言われています。
実家のヒヌカンから灰を持ってくると実家の不足ごとや、やるべき事も受け取ってしまうからだそう。
「実家の不足ごとを受け取る?」「灰と一緒に実家の問題も受け継ぐ?」
今までは実家から灰を分けてヒヌカンを仕立てるのが当たり前だったのに、いつから灰を分けてはいけない事になったの?
初めて聞いた時は驚きました。
灰分けが当たり前であったはずなのに、最近では灰は新しい方が良いという。
どれが良い悪いではなく、誰かがそう言ったのが伝わったのです。
この世のことを決めているのはこの世の人。
人が決めることは変化して当たり前です。
特に先祖ごとや神事は時と共に変化もするし、伝える人によっても変わります。
先祖ごとや神事など大切に思えば思うほど間違ったやり方をしてはいけないと不安になると思いますが、不安な気持ちで執り行っては本末転倒です。
大切なのは形ではなく、自分の想いです。
感謝を伝える事に間違いなどありません。