土地は神様のもの

沖縄では「土地は神様からの借り物」だと言われています。

私たちは神様の土地をお借りして住んでいるのですね。

 

 

 

神様の土地であると言われる一方で、土地が悪くて災いが起こったという話もよく聞きます。

よくない事が起こると土地が原因だというのです。

土地が原因で起こった災いなのか確かめようがないので、真実はわかりません。

 

 

 

 

以前、土地の購入を考えている方から相談がありました。

ご本人は土地を気に入っていて購入したいのだが、よくない土地だと言われた事が気になりノロの意見を聞きたいとの事でした。

 

 

家は一生に一度の大きな買い物です。

どんなに気に入っていても、よくない土地だと言われたら誰でも不安になるでしょう。

 

ノロは相談を受けていない事を伝え「自分で決めるのが1番だと思います」と話しました。

ご本人も「本当にそうですね」と納得していました。

 

 

 

 

「土地は神様の物」昔からそう伝えられています。

神様の土地に住まわせてもらっていることへの感謝を伝える「屋敷拝み」という御願行事があります。

毎年、各家庭で行っています。

同じ敷地内で神様と共に暮らしている事への感謝を忘れたことなどありません。

 

 

 

神様の土地なのに悪い土地などあり得ません。

もし何かあるとすれば、人によって合うか合わないかの違いです。

気が合う、合わないと同じです。

 

 

 

とても良い人だけど、私は気が合わない。

どんなに良い人であっても気が合わない人はいます。

その人が悪いのではなく、自分とは合わないというだけです。

 

 

 

同じ場所でも「気が良い場所」だと感じる人と「この場所なんか嫌な気がする」と感じる人がいます。

その場所が自分と合うか合わないかで感じ方も違ってくるのです。

決して土地が悪いのではありません。

 

 

 

沖縄の全ての場所に管轄のノロがいました。

一年を通して任命された場所で祈りを捧げていました。

それは600年余り続きその祈りは沖縄の人々に受け継がれ、今でも数々の御願行事が行われています。

 

 

 

沖縄が「神の島」だと呼ばれる所以は、今でも神様と共に暮らし祈りが生き続けているからです。

沖縄のどの地域も祈りで満たされた綺麗な場所である事は間違いありません。

 

 

旧暦8月に「屋敷拝み」があります。

共に暮らしている神様に感謝を伝えると良いと思います。