祈りは永遠に

全国で緊急事態宣言が解除され、長い自粛生活も終わりを迎えました。

これからは新たな生活様式で、自粛期間以上に気をつけて生活しなければいけませんね。

 

 

自粛解除を受け琉願の木も再開しています。

ノロ殿内も参拝出来るよう開放しています。お気軽にお越し下さいね。

 

 

 

旧暦5月29日は「プトゥキヌイッピャ」で祭祀が執り行われます。

子宝に恵まれる洞窟として沢山の方々が参拝に訪れています。

その日はノロ殿内の親族が集まり旧ノロ殿内を参拝する日でもあります。

 

 

 

「今年の洞窟拝みは7月になっているね」と母と話していると母が思い出した様に。

「昔、流行り病があった時、ノロ殿内は誰も流行り病にかからなかった。だから旧暦の5月29日は神様にお礼するんだよっておじぃがいつも言っていたよ」

と祖父の話をしました。

 

 

何度も洞窟参拝していますが、母から初めて聞いた話でした。

今回のコロナが流行した事で、母は祖父の話を思い出したのかもしれません。

 

 

ノロの祭祀を行う際、御嶽や拝所では「フトゥチウガン」を捧げます。

祈願を解く祈りです。

普段から感謝の祈りを捧げているので、母は私達に祖父の話を伝えなかったのでしょう。

 

 

 

祖父の生きていた時代も流行り病はあり、流行時には神棚に終息と無事を祈願。

流行り病の終息を迎えると、無事に過ごせた事への感謝の祈りを捧げていたのです。

毎年、旧暦5月29日には流行り病を無事乗り越えた事への感謝と、平穏無事な日々に感謝の祈りを捧げていたのです。

 

 

 

何故、5月29日なのか母も祖父から聞いておらず知らないそうです。

その日は親族一同集まり旧ノロ殿内での参拝の日なので、ノロ殿内のヒヌカンより神仏様、ご先祖様に直接感謝を伝える為にその日を選んでいたのかもしれません。

 

 

 

人が無力だと知った時、天に祈ります。

それは昔も今も変わりません。

祈りが永遠であるのは人間は弱い生き物であり、無力だからです。

 

祈りに救われると知っているから祈るのです。