「グスク・ぐすく・城(動乱の時代に生み出された遺産)」
世界遺産登録20周年記念特別展が県立博物館で開催されていました。
ぐすくがかつてどのような役割を果たしていたのかを再現したと聞き、興味があり行ってきました。
入り口を入ってすぐに首里城全体のイラスト、中には首里城正殿の模型。
首里城関連の展示を見ていると首里城が琉球國の象徴だったのだと改めて実感。在りし日の首里城の姿を見るのは辛いですね。
沖縄の数多くの城の展示がありましたが、やはり今帰仁城に惹きつけられました。
特に感動したのが「千代金丸」です。
千代金丸の展示があるなんて知らなかったので、初めて目の前で見る「千代金丸」に鳥肌全開でした。
千代金丸とは北山王の宝刀です。
命を守る力が込められていたと言われています。
1416年。
北山王攀安知が中山の尚巴志に攻め滅ぼされた時に持っていたのが「千代金丸」
北山を守りきれなかった事を怒り霊石を切りつけ、自身も自害しようとするが命を守る力が込められていた為、自害できず。
志慶真川に刀を投げ捨てたとされる。
5〜60年後に伊平屋の住人が拾い、中山王に献上したそう。
千代金丸についての伝説は親から聞かされていたので、いつか北山王の宝刀を見たいと思っていました。
600年前の物とは思えない程、綺麗な形で残っていました。
北山城が滅び無念の悲しい伝説が残っている宝刀。金色に輝く姿に深い悲しみを感じました。
ノロ関係の展示もありました。
久米島のノロ「君南風(チンペー)」の勾玉が展示されていました。
大きな水晶玉と大きな勾玉。
今帰仁の勾玉は黒色ですが久米島の勾玉は深い緑色に見えました。
今帰仁の勾玉は身近に感じられるのですが、君南風の勾玉はとても畏れ多く感じました。
以前に海外のテレビ局の方が「博物館に展示される程の勾玉を個人で守るというのは凄いですね。博物館に展示されているのを見て個人で管理するのはどれほど大変なことかと思いました」と話していました。
幼い頃からずっと家にある物なのでその時はそう言われてもピンとこなかったのですが、今日ガラスケースに収められている勾玉を見た時、守るという重責を感じました。
神衣装で祈りを捧げているノロの再現。
祈りを捧げているノロの姿はとても美しく、バックから流れる神歌も深く心に響きました。
畏れ多い神仏様の前で人は誰でも清らかです。純粋な心で神仏様と向き合っているので祈る姿はとても美しいのですね。