琉球の歴史にノロは欠かせない存在。
琉球の歴史を研究している先生方は、歴史を学ぶ中でノロに興味を持ったと話しています。
これまでに数人の教授や先生方がノロ殿内を訪ねて来ています。
先日、訪ねて来て下さったのは県外の大学の教授でした。
「ノロは琉球信仰における女性司祭であり、首里王府より任命され祭祀を執り行っている。」
ノロについて詳しいのですが、疑問に思っている部分があると尋ねていました。
教授だけに限らずノロを知らない人が思う「ノロは霊力があるのか」という疑問です。
何故、そんな疑問があるのかというと。
ノロは霊格である霊威(せじ)高き女性を任命していたと言われている為、ノロには霊力があると思っています。
実際にノロ殿内に判断して欲しいと訪ねて来た人も一人ではありません。
琉球時代、霊威高き女性をノロとして任命しましたが、ノロは血筋で継承するため霊威を受け継ぐ事は不可能です。
ノロを継いだとしても霊威があるとは限りません。
また、ノロのお役目は地域の祭祀を務めること。
霊威など必要ないのです。
沖縄はユタ文化が浸透している為、ノロとユタを混同しているのですね。
ノロは世襲制なのでほとんどのノロが途絶えていますが、ユタは時代が変われど次々と生まれています。
ノロの数より圧倒的に多いユタなので、混同してしまうのも仕方がないのかもしれません。
ノロとユタの違いについては浸透していますが、霊力については勘違いしている人が多いことを知りました。
霊力に関して興味のある人が多い証拠でもある気がします。